
環境マネジメントシステム(EMS)において、「やりっぱなし」ではなく継続的な改善が求められます。その中核となるのが、PDCAサイクルです。
今回は、ISO14001の運用段階における実施計画・手順書・モニタリング項目について、行政書士の視点から実務に沿った形で解説します。
■ 実施計画の立て方
前回設定した環境目標を、具体的な行動に落とし込むのが実施計画です。小さな事業所では、「日々の業務の中でできること」を中心にするのがポイントです。
例:紙使用量5%削減のための実施計画(抜粋)
- 現状の使用量を把握(毎月集計)
- 社内掲示で意識啓発
- 両面印刷の設定を標準に
行政書士として、現場の実情を反映した無理のない計画づくりをお手伝いしています。
■ 運用手順書の作成支援
計画だけで終わらせず、誰が・いつ・何をするかを明確にするのが運用手順書の役割です。
手順書は社内向けの文書であるため、読みやすさ・実行のしやすさが大切です。
- 専門用語を使わず、わかりやすい表現に
- 写真やチェックリストを入れて実務に合った形式に
- 小規模事業所では1枚で完結する形式もおすすめ
「文書化は苦手…」というご担当者の代わりに、一緒に作り上げていくスタイルで支援しています。
■ モニタリング項目の選び方
PDCAの「Check(確認)」にあたるモニタリング。何をどの頻度でチェックするかを決めておくと、効果の「見える化」につながります。
モニタリング例:
- 月ごとの電力使用量のグラフ化
- 廃棄物の重量を帳票で記録
- 社員からの意見や改善提案数の記録
ポイントは、「測れる項目を選ぶ」こと。そして、改善の判断ができるデータになるようにすることです。
■ 負担の大きい書類作成や記録、行政書士が支援します
PDCAを回すには、計画・手順・記録など、地道な文書管理が欠かせません。
こうした文書類を整えるのは、担当者の時間や労力を大きく奪う作業でもあります。
徳島で女性ひとりで営む行政書士事務所として、現場と制度の橋渡し役となり、
「無理なく続けられるISO14001の運用」を書類面から支援しています。
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